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睡眠と脳は密接に関わっている

 

二つの睡眠で脳を休ませる

睡眠と脳は、密接に関わっています。
起きているときは、ずっと活動している大脳を休める時間帯が、睡眠といえます。睡眠にはレムとノンレムの2種類があり、一晩のうちに4〜5回繰り返されています。どちらも睡眠中に脳を休めるのですが、休息のさせ方が違います。

浅いレム睡眠は、「記憶の整理」や、うつ病の予防などの「精神疲労の回復」を担当しています。このときに夢を見ますから、睡眠中に脳は完全には休まっていないわけです。いっぽう深いノンレム睡眠は、「大脳を全体的に深く休ませる役割」があります。ノンレム睡眠のときに、起きている間にヒートアップしていた脳の温度が、ようやく下がっていくのです。夢はほとんど見ません。

睡眠で脳の熱を冷ます

人は起きているときは、ものを見て、聞いて、味わったり、嗅いだり、触れたりして五感が働きます。また自分の頭のなかで、思考を巡らすこともあるでしょう。歩いたり運動しているときも、大脳を使っています。一見ボーッとしているようでも、大脳は働いています。そうなると、どこかで大脳の熱を冷ましてあげないと、ヒートアップしてしまいます。それこそ睡眠の役割なのです。

睡眠で脳は、初めて休まります。
脳が疲れたとき、ちょっと居眠りをするだけでも、頭がスッキリ晴れ渡ったという経験は誰にでもあるでしょう。これは居眠りが、大脳を休めるノンレム睡眠に通じるため。もちろん15分程度の居眠りでは、ノンレム睡眠の第3、第4段階までは到達しませんが、浅いノンレム睡眠なら現われます。

ストレスホルモンが睡眠と脳に作用する

人は起きている間に、さまざまなホルモンが分泌されますが、これが睡眠と脳に関わっています。たとえばストレスホルモンであるACTH。これは脳下垂体前葉から分泌される、副腎皮質刺激ホルモン。大脳辺縁系からの持続的なストレスを、視床下部がキャッチするとACTHを分泌して、副腎皮質に作用します。そして、コルチゾール(糖質コルチコイド)を分泌させます。

コルチゾールが分泌されると、血糖値や血圧、脈拍を上昇させ、持続的なストレスに対処します。ACTHはやがて分解され、睡眠物質となります。以上のことを簡単にいうと、ストレスを受けた後は眠くなるわけですね。この原理により、昼間を活動的に過ごすほど、夜に睡眠物質が多く作られ、眠くなってくるのです。

昼間に家のなかでダラダラと過ごしてしまうと、夜寝つきにくいというのは、ACTHの産生が少ないため、睡眠物質に変化しないからです。睡眠と脳は、日中にどう過ごすのかに影響されるわけですね。

体内時計とメラトニン

人間にはサーカディアンリズムがあります。これは概日リズムと訳されます。
人の体内時計は約25時間であり、自転周期よりやや長くなっていることはご存じでしょう。これは、間脳視床下部にある視交叉上核から発信しています。ここに体内時計があり、睡眠と脳を管理しています

人が朝日を浴びると、視交叉上核にある体内時計が24時間にリセットされます。
すると、変更されたという情報は松果体に連絡が行き、睡眠ホルモンであるメラトニンをストップさせます。そして約14〜16時間後に分泌を開始します。朝8時に朝日を浴びると、夜10時から12時ごろに眠くなる、睡眠と脳のしくみがあるのです。

このように一定時間が来ると、睡眠ホルモンが血液に乗って全身を回り始めます。これは体内時計がある、間脳の視交叉上核によってコントロールされているのです。メラトニンは、指令をうけて分泌される「時報お知らせホルモン」。血液の流れに乗って、全身の器官に「そろそろ寝る時間が来たよ」と知らせるわけですね。

具体的にいうと、メラトニンには脈拍、体温、血圧を下げて眠気をもよおし、睡眠を持続させる働きがあります。こういった一連の流れは、睡眠と脳にとって不可欠な仕組みといえます。

神経伝達物質と睡眠・覚醒

それとともに、脳内では脳幹網様体が前頭葉を賦活(刺激)しなくなります。
これはメラトニン以外で、睡眠と脳に関わっている仕組みです。人は起きている状態がふつうと思われていますが、じつはそうではなく昏睡状態がデフォルトなのです。脳幹に障害を負うと、前頭葉を刺激できなくなり、人は昏睡状態に陥ります。

体内時計に従って一定時間が来ると、脳幹は前頭葉を刺激しなくなってきます。
このために眠気が出てくるという神経機構があるのです。普段はドーパミンやノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、アセチルコリン、ヒスタミンといった興奮性神経伝達物質が前頭葉を刺激しています。それによって起きていること(覚醒)ができていることは、前述したとおりです。

ところが体内時計に従って、夜に睡眠中枢にあるGABA(ギャバ)がドーパミンやノルアドレナリンを抑制するようになると、眠気が訪れるようになっています。睡眠物質による睡眠と脳の関係は液性機構、神経伝達物質によるしくみを神経機構といいます。

 

このように睡眠と脳は、つねに複雑なしくみで、眠りと覚醒を繰り返しています。深いノンレム睡眠時に大脳は全体的に休められますが、成長ホルモンを分泌する時間帯でもあります。

成長ホルモンは、脂肪の燃焼、免疫力のアップ、骨や筋肉を作る、傷んだ皮膚を再生させるなど、主に体のメンテナンスを担当しています。睡眠中に大脳を深く休めている間に、体の手入れをしているわけです。成長ホルモンは大人でも子供でも、寝始めの3時間(とくに90分)に多く分泌されます。

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